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【2025年最新版】犬の健康を守る栄養管理完全ガイド
年齢別の食事法と必須栄養素を徹底解説
愛犬の健康寿命を延ばす栄養管理の完全ガイド。
子犬・成犬・老犬の年齢別食事法、5大栄養素の役割、ドッグフードの選び方、NGフードまで獣医師推奨の情報を網羅。
AAFCO基準に基づいた科学的根拠で解説します。

犬の栄養管理とは?なぜ重要なのか
犬の健康寿命を決定づける最も重要な要素の一つが「栄養管理」です。人間と同様に、犬も適切な栄養バランスの食事を摂取することで、病気の予防、免疫力の向上、健康的な成長と老化を実現できます。
犬の栄養管理が重要な理由:
- 免疫機能の維持と強化
- 適正体重の維持と肥満予防
- 皮膚・被毛の健康維持
- 関節・骨格の健全な発達
- 消化器系の正常な機能
- 認知機能の維持(特にシニア犬)
米国飼料検査官協会(AAFCO)の基準によれば、犬には年齢やライフステージに応じた特定の栄養必要量があり、これを満たすことが健康維持の基本となります。
犬に必須の5大栄養素とその役割

犬の健康を支える基本は「5大栄養素」のバランスです。これらは人間と同様の栄養素ですが、犬に必要な量や比率は大きく異なります。
1. タンパク質(Protein)
役割:
- 筋肉・臓器・皮膚・被毛の構成要素
- 酵素やホルモンの材料
- 免疫システムの維持
必要量:
- 成犬:食事1,000kcalあたり45g(AAFCO基準)
- 成長期の子犬:より多くのタンパク質が必要
- 体重5kgの成犬:1日約17gのタンパク質が必要
良質なタンパク質源:
- 鶏肉、牛肉、豚肉、ラム肉
- 魚類(サーモン、マグロ、サバ)
- 卵(加熱したもの)
犬は肉食に近い雑食動物であるため、動物性タンパク質が消化吸収しやすく、必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
2. 脂質(Fat)
役割:
- エネルギー源(1gあたり9kcal)
- 脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収促進
- 細胞膜の構成成分
- 皮膚・被毛の健康維持
- ホルモン生成のサポート
必須脂肪酸:
-
オメガ3脂肪酸(n-3系):αリノレン酸、EPA、DHA
- 抗炎症作用
- 脳・神経系の発達と維持
- 心血管系の健康
-
オメガ6脂肪酸(n-6系):リノール酸
- 皮膚バリア機能の維持
- 免疫機能の調整
推奨バランス:オメガ6とオメガ3の比率は5:1〜10:1が理想的です。
良質な脂質源:
- 魚油(サーモンオイル)
- 亜麻仁油
- 鶏脂肪
- ひまわり油
3. 炭水化物(Carbohydrates)
役割:
- エネルギー源
- 腸内環境の維持(食物繊維)
- ブドウ糖の供給
犬は炭水化物を必須栄養素としては必要としませんが、タンパク質や脂質から糖新生によりブドウ糖を合成できます。ただし、適度な炭水化物は消化器の健康と持続的なエネルギー供給に役立ちます。
推奨量:
ドッグフード内に最低23%の炭水化物が推奨されています。
良質な炭水化物源:
- さつまいも
- 玄米
- オートミール
- かぼちゃ
4. ビタミン(Vitamins)
主要なビタミンと役割:
| ビタミン | 主な役割 | 欠乏症状 |
|---|---|---|
| ビタミンA | 視力維持、免疫機能 | 夜盲症、皮膚疾患 |
| ビタミンD | カルシウム吸収、骨形成 | くる病、骨軟化症 |
| ビタミンE | 抗酸化作用、細胞保護 | 筋肉障害、繁殖障害 |
| ビタミンK | 血液凝固 | 出血傾向 |
| ビタミンB群 | エネルギー代謝、神経機能 | 食欲不振、神経症状 |
| ビタミンC | 抗酸化、コラーゲン生成 | 通常は体内合成可能 |
重要ポイント:
犬はビタミンCを体内で合成できるため、通常は食事からの摂取は不要です。ただし、ストレス時や高齢期には補給が有益な場合があります。
5. ミネラル(Minerals)
多量ミネラル:
- カルシウム(Ca):骨・歯の形成
- リン(P):骨形成、エネルギー代謝
- マグネシウム(Mg):酵素活性、神経筋機能
- カリウム(K):神経伝達、体液バランス
- ナトリウム(Na):体液バランス、神経機能
- 塩素(Cl):胃酸の成分、浸透圧調整
微量ミネラル:
- 鉄(Fe):ヘモグロビン生成
- 亜鉛(Zn):免疫機能、皮膚健康
- 銅(Cu):鉄代謝、抗酸化
- ヨウ素(I):甲状腺ホルモン
- セレン(Se):抗酸化、免疫機能
- マンガン(Mn):骨形成、代謝
重要な注意点:
ミネラルは過剰摂取でも健康被害を引き起こすため、バランスが極めて重要です。特にカルシウムとリンの比率は1:1〜2:1が理想的とされています。
年齢別の栄養必要量と食事管理

犬の栄養ニーズは年齢とともに大きく変化します。ライフステージに応じた適切な栄養管理が健康長寿の鍵です。
子犬期(生後〜1歳):成長期の栄養管理
特徴:
- 急速な成長と発達
- 高いエネルギー必要量
- 消化器官が未発達
栄養ポイント:
- 高カロリー・高タンパク質:成犬の約2倍のエネルギーが必要
- タンパク質:食事の25〜30%
- 脂肪:10〜25%
- カルシウムとリンのバランス:骨格形成に重要
食事回数:
- 生後2〜3ヶ月:1日4回
- 生後4〜6ヶ月:1日3回
- 生後7〜12ヶ月:1日2〜3回
子犬用フードの選び方:
「子犬用」「パピー」「成長期用」の表示があり、AAFCOの成長期基準を満たしている総合栄養食を選びましょう。
成犬期(1歳〜7歳):維持期の栄養管理
特徴:
- 成長完了、体重安定期
- 活動量に応じたエネルギー必要量
- 健康維持が主目的
栄養ポイント:
- 適正カロリー:肥満予防が重要
- タンパク質:食事の18〜25%
- 脂肪:5〜15%
- 体重1kgあたり:約70〜110kcal/日(活動量により変動)
食事回数:
1日2回(朝・夕)が標準的
成犬用フードの選び方:
- 総合栄養食の表示確認
- 原材料の第一成分が肉類(動物性タンパク質)
- 添加物・着色料が少ないもの
- 愛犬の活動量に合わせたカロリー設計
体重別の1日必要カロリー目安:
- 5kg:374kcal
- 10kg:630kcal
- 20kg:1,050kcal
- 30kg:1,430kcal
老犬期(7歳以上):高齢期の栄養管理
特徴:
- 代謝の低下
- 筋肉量の減少
- 消化能力の衰え
- 運動量の低下
- 認知機能の低下リスク
栄養ポイント:
- 低カロリー・高品質タンパク質:筋肉維持とカロリー管理の両立
- タンパク質:体重1kgあたり2.5〜3.5g/日
- 消化しやすい食材を選択
- 抗酸化物質(ビタミンE、C、セレン)の強化
- グルコサミン・コンドロイチン:関節サポート
- オメガ3脂肪酸:炎症抑制、認知機能サポート
食事回数:
1日3〜4回(消化負担の軽減)
シニア犬用フードの選び方:
- 「高齢犬用」「シニア」表示
- 消化性の高いタンパク質(鶏肉、魚など)
- 低脂肪設計
- 関節サポート成分配合
- 腎臓に配慮した適度なリン制限
老犬の食事時間の目安:
- 3回の場合:朝8時、昼12時、夕方6時
- 4回の場合:朝7時、昼11時、午後3時、夕方7時
ドッグフードの種類と選び方

総合栄養食・一般食・療法食の違い
総合栄養食
定義:
そのフードと水だけで、犬に必要な栄養素を全て満たせる完全バランス食。
特徴:
- AAFCOの栄養基準を満たしている
- 分析試験または給与試験で基準クリア
- 主食として毎日与えるべきフード
選び方:
パッケージに「総合栄養食」の表示があることを必ず確認しましょう。
一般食(副食・おやつ)
定義:
栄養補完や嗜好性を高める目的の食品。単体では栄養バランスが不完全。
使用方法:
- 総合栄養食の摂取量の10〜20%以内に制限
- トッピングやご褒美として使用
- 与えすぎると栄養バランスが崩れる
療法食(処方食)
定義:
特定の疾患に対応した特別な栄養設計のフード。
種類:
- 腎臓サポート
- 肝臓サポート
- 消化器サポート
- アレルギー対応
- 体重管理用
重要:
療法食は必ず獣医師の指導のもとで使用してください。自己判断での使用は健康を損なう可能性があります。
ドライフード vs ウェットフード
| 特徴 | ドライフード | ウェットフード |
|---|---|---|
| 水分含有量 | 10%以下 | 75〜80% |
| 保存性 | 高い(開封後1ヶ月程度) | 低い(開封後即日消費) |
| コスト | 経済的 | やや高価 |
| 歯垢予防 | 効果あり | 効果少ない |
| 嗜好性 | 普通〜良好 | 非常に高い |
| 水分補給 | 別途必要 | 同時に可能 |
| 適用シーン | 日常の主食 | 食欲不振時、高齢犬 |
推奨の使い分け:
- 基本はドライフードを主食に
- 食欲がない時や高齢期にウェットフードを併用
- ドライ:ウェット=7:3程度のミックスも効果的
原材料表示の読み方
チェックポイント:
-
第一原材料が肉類であること
- 良い例:「鶏肉」「ビーフ」「サーモン」
- 避けたい例:「穀物」「副産物」が最初
-
具体的な肉の種類が明記されている
- 良い例:「鶏肉」「ラム肉」
- 不明瞭:「肉類」「ミートミール」
-
添加物の確認
- 天然由来の酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)が望ましい
- 人工着色料、人工香料は不要
-
穀物の質
- 良質:玄米、オートミール、さつまいも
- 避けたい:小麦グルテン、大量のトウモロコシ
栄養成分表示の確認方法
保証分析値のチェック項目:
- 粗タンパク質:18%以上(成犬用)
- 粗脂肪:5%以上(成犬用)
- 粗繊維:4%以下が標準的
- 灰分(ミネラル):8%以下
- 水分:10%以下(ドライフード)
カロリー計算:
100gあたりのカロリーを確認し、愛犬の1日必要カロリーから給餌量を算出します。
犬に与えてはいけない危険な食べ物

愛犬の健康を守るために、絶対に与えてはいけない食品を知っておくことは非常に重要です。
致命的危険度:★★★★★(絶対NG)
1. チョコレート・ココア
危険成分:テオブロミン、カフェイン
症状:
- 嘔吐、下痢
- 異常な興奮、震え
- 不整脈
- 痙攣、昏睡
- 最悪の場合、死亡
致死量:
体重1kgあたり約100〜200mgのテオブロミン(ダークチョコレートは特に危険)
2. ブドウ・レーズン・マスカット
危険性:急性腎不全を引き起こす
症状:
- 摂取後2〜3時間で嘔吐
- 元気消失、食欲不振
- 腹痛
- 腎不全による尿量減少
注意:
個体差が大きく、少量でも重篤な症状が出る犬もいます。
3. ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、ニンニク)
危険成分:アリルプロピルジスルフィド
症状:
- 溶血性貧血(赤血球の破壊)
- 血尿
- 呼吸困難
- 黄疸
- 衰弱
注意:
加熱しても毒性は消えません。ハンバーグやカレーなどに含まれる場合も危険です。
4. キシリトール
危険性:低血糖とインスリン過剰分泌
症状:
- 摂取後30分以内に症状出現
- 嘔吐
- 運動失調
- 虚脱
- 肝不全
含まれる製品:
無糖ガム、ダイエット食品、歯磨き粉、一部のピーナッツバター
高危険度:★★★★☆(要注意)
5. アボカド
危険成分:ペルシン
症状:
嘔吐、下痢、呼吸困難、心臓障害
6. カフェイン(コーヒー、紅茶、エナジードリンク)
症状:
興奮、不整脈、痙攣、高体温
7. アルコール
危険性:少量でも危険
症状:
嘔吐、呼吸困難、昏睡、死亡
8. 銀杏
危険成分:ギンコトキシン
症状:
痙攣、嘔吐、呼吸困難
中程度の危険:★★★☆☆
9. 生卵白
問題点:ビオチン欠乏症を引き起こす酵素(アビジン)を含む
対策:加熱すれば問題なし
10. 生魚
問題点:チアミナーゼ(ビタミンB1破壊酵素)を含む
対策:加熱すれば問題なし
11. 牛乳
問題点:乳糖不耐症の犬が多い
症状:下痢、腹痛
対策:犬用ミルクを使用
12. 鳥の骨
危険性:割れると尖り、食道や腸を傷つける
特に危険:加熱した鳥の骨(フライドチキンなど)
誤食した場合の対処法
即座に行うこと:
- 何を、どれくらい、いつ食べたかを確認
- すぐに動物病院に連絡
- 獣医師の指示を仰ぐ
やってはいけないこと:
- 自己判断で吐かせる
- 水や牛乳を大量に飲ませる
- 様子見で放置
時間が勝負:
多くの中毒物質は2時間以内の処置が重要です。
手作り食とサプリメントの活用
手作り食のメリットとデメリット
メリット:
- 新鮮な食材を使用できる
- 添加物を避けられる
- 食物アレルギーに対応しやすい
- 愛犬の好みに合わせられる
- 飼い主の安心感
デメリット:
- 栄養バランスの管理が難しい
- 時間と手間がかかる
- コストが高くなる場合がある
- カルシウム不足になりやすい
- 保存が効かない
手作り食の基本レシピ
基本比率:
- タンパク質源(肉・魚):40〜50%
- 炭水化物源(穀物・芋):30〜40%
- 野菜類:10〜20%
- 脂質・その他:適量
必須の補足:
- カルシウム源(卵殻パウダー、骨粉など)
- 総合ビタミン・ミネラルサプリメント
注意点:
手作り食のみで栄養バランスを完璧にすることは非常に難しいため、獣医師や動物栄養士の指導を受けることを強く推奨します。
犬用サプリメントの種類と効果
関節サポート系
主成分:
- グルコサミン
- コンドロイチン硫酸
- 緑イ貝(緑イガイ)
- MSM(メチルサルフォニルメタン)
適用:
大型犬、高齢犬、関節炎のリスクがある犬
皮膚・被毛ケア系
主成分:
- オメガ3脂肪酸(EPA、DHA)
- ビオチン
- 亜鉛
- ビタミンE
適用:
皮膚トラブル、乾燥肌、被毛の艶がない犬
消化器サポート系
主成分:
- プロバイオティクス(乳酸菌)
- プレバイオティクス(食物繊維)
- 消化酵素
適用:
軟便、下痢、消化不良、腸内環境改善
免疫力サポート系
主成分:
- ベータグルカン
- ビタミンC
- ビタミンE
- セレン
適用:
免疫力低下、病後の回復期、高齢犬
サプリメントの注意点
重要な原則:
- 総合栄養食を食べている犬には基本的に不要
- 過剰摂取は健康被害のリスク
- 人間用サプリメントは与えない(生理機能の違い)
- 療法食との併用は獣医師に相談
- 効果は個体差がある
よくある質問(FAQ)
Q1: 犬に必要な1日の食事量はどうやって計算しますか?
A: 以下の手順で計算します。
-
安静時エネルギー必要量(RER)の計算
RER = 70 × (体重kg)^0.75 -
1日エネルギー必要量(DER)の計算
DER = RER × 活動係数活動係数の目安:
- 子犬(4ヶ月未満):3.0
- 子犬(4ヶ月〜成犬):2.0
- 成犬(避妊去勢済み):1.6
- 成犬(未避妊去勢):1.8
- 老犬:1.4
- 肥満傾向:1.2〜1.4
-
給餌量の計算
給餌量(g)= DER ÷ フードの100gあたりkcal × 100
Q2: 総合栄養食だけで本当に十分ですか?
A: はい、十分です。
総合栄養食はAAFCOの栄養基準を満たしており、そのフードと新鮮な水だけで犬に必要な全ての栄養素を摂取できます。むしろ、総合栄養食にトッピングや人間の食べ物を追加すると栄養バランスが崩れる可能性があります。
ただし、以下の場合は例外です:
- 獣医師が特定のサプリメントを推奨した場合
- 療法食を使用している場合
- 特定の疾患がある場合
Q3: ドッグフードを切り替える時の注意点は?
A: 急な切り替えは消化器トラブルの原因になります。
推奨の切り替え方法(7〜10日間かけて):
- 1〜2日目:新フード25% + 旧フード75%
- 3〜4日目:新フード50% + 旧フード50%
- 5〜6日目:新フード75% + 旧フード25%
- 7日目以降:新フード100%
切り替え中は便の状態を観察し、下痢や嘔吐があれば切り替えを中断してください。
Q4: 犬に白米や玄米を与えても良いですか?
A: はい、適量であれば問題ありません。
白米や玄米は良質な炭水化物源であり、エネルギー補給に役立ちます。特に以下の場合に有効です:
- 体調不良時の消化しやすい食事(おかゆ)
- 手作り食の炭水化物源
- 食欲不振時のトッピング
注意点:
- 総合栄養食の10〜20%以内に抑える
- 白米は消化しやすいが栄養価は低い
- 玄米は栄養価が高いが消化に負担
- 必ず加熱して与える
Q5: シニア犬にタンパク質制限は必要ですか?
A: 健康なシニア犬には高品質なタンパク質が必要です。
以前は「老犬はタンパク質を制限すべき」とされていましたが、現在の獣医栄養学では以下が推奨されています:
健康なシニア犬:
- むしろ高品質なタンパク質が必要
- 筋肉量維持のため体重1kgあたり2.5〜3.5g/日
- 消化しやすい動物性タンパク質を選択
腎臓病のシニア犬:
- 獣医師の指導のもとでリン制限とタンパク質調整
- 療法食の使用を検討
Q6: 犬に水はどれくらい必要ですか?
A: 一般的に体重1kgあたり50〜60mlが目安です。
体重別の1日必要水分量:
- 5kg:250〜300ml
- 10kg:500〜600ml
- 20kg:1,000〜1,200ml
- 30kg:1,500〜1,800ml
水分摂取量が増える要因:
- 運動後
- 暑い日
- ドライフード中心の食事
- 授乳中のメス犬
注意すべきサイン:
- 飲水量が急増:糖尿病、腎臓病の可能性
- 飲水量が激減:脱水症状のリスク
Q7: グレインフリー(穀物不使用)フードは本当に良いですか?
A: 必ずしも全ての犬に最適とは限りません。
グレインフリーのメリット:
- 穀物アレルギーの犬に適している
- 消化しやすい場合がある
- 高タンパク質設計が多い
注意点:
- 米国FDAは特定のグレインフリーフードと心臓病(DCM)の関連を調査中
- 穀物の代わりに豆類(レンズ豆、エンドウ豆)を多用している製品は要注意
- 穀物アレルギーは犬のアレルギー全体の10%程度と少ない
推奨:
穀物アレルギーの診断がない限り、良質な穀物(玄米、オートミール)を含むフードも選択肢に入れましょう。
Q8: 犬の肥満を防ぐには?
A: 適切なカロリー管理と運動が重要です。
肥満予防の5つのポイント:
-
適正体重の把握
- 上から見て腰のくびれが見える
- 横から見て腹部が引き締まっている
- 肋骨が触って分かる(見えないが触れる)
-
正確な給餌量管理
- 計量カップではなくキッチンスケールで計量
- おやつのカロリーも計算に含める
-
おやつは1日の総カロリーの10%以内
-
定期的な体重測定
- 月1回の体重チェック
- 体重の5%以上の変化は要注意
-
適度な運動
- 1日2回、各15〜30分の散歩
- 年齢・体力に応じた運動量
Q9: 犬の食物アレルギーの症状は?
A: 主に皮膚症状と消化器症状が現れます。
主な症状:
- 皮膚の痒み(特に顔、耳、足先、腹部)
- 外耳炎の繰り返し
- 脱毛
- 皮膚の赤み
- 慢性的な下痢
- 嘔吐
- 過度な足舐め
一般的なアレルゲン:
- 牛肉
- 乳製品
- 小麦
- 卵
- 鶏肉
- 大豆
対処法:
- 獣医師による診断
- 除去食試験(8〜12週間)
- アレルゲンを特定した特定食療法
- 加水分解タンパク質フードの使用
Q10: ドッグフードの保管方法は?
A: 適切な保管で品質と栄養価を維持します。
ドライフードの保管:
- 開封後は密閉容器に移し替える
- 直射日光を避け、涼しく乾燥した場所で保管
- 高温多湿を避ける(カビや酸化の原因)
- 開封後1ヶ月以内に使い切る
- 脱酸素剤を入れると酸化防止に効果的
ウェットフードの保管:
- 開封前は常温保存可能
- 開封後は冷蔵庫で保存
- 開封後は24時間以内に使い切る
- 与える前に常温に戻す
NGな保管方法:
- 元の袋のまま口を開けっ放し
- 高温の車内や直射日光の当たる場所
- 湿気の多い場所
- 冷蔵庫(結露でカビの原因に)
まとめ:愛犬の健康寿命を延ばす栄養管理のポイント
愛犬の健康と長寿を実現するための栄養管理は、決して難しいものではありません。以下の基本原則を守ることで、健康的な生活をサポートできます。
重要ポイント10選
-
総合栄養食を基本に
AAFCOの基準を満たした総合栄養食と新鮮な水が基本です。 -
ライフステージに合わせた食事
子犬・成犬・老犬で栄養ニーズは大きく異なります。 -
適正体重の維持
肥満は万病の元。定期的な体重管理を行いましょう。 -
危険な食べ物を避ける
チョコレート、ブドウ、ネギ類などは絶対に与えないでください。 -
バランスの取れた5大栄養素
タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルのバランスが重要です。 -
高品質なタンパク質を重視
特にシニア犬には消化しやすい良質な動物性タンパク質が必要です。 -
水分摂取の確保
常に新鮮な水を用意し、十分な水分摂取を促しましょう。 -
フード切り替えは徐々に
7〜10日かけて少しずつ新しいフードに切り替えます。 -
定期的な健康チェック
年1〜2回の健康診断で栄養状態を確認しましょう。 -
獣医師・専門家への相談
疑問や不安があれば、専門家のアドバイスを受けることが最善です。
最後に
犬の栄養管理は、愛犬への最大の愛情表現の一つです。適切な栄養バランスの食事は、病気の予防、免疫力の向上、健康寿命の延長に直結します。
本記事で紹介した情報は、科学的根拠に基づいた基本的なガイドラインです。しかし、それぞれの犬には個体差があり、犬種、体質、健康状態によって最適な栄養管理は異なります。
愛犬の健康について不安や疑問がある場合は、必ず獣医師や動物栄養士などの専門家に相談してください。適切な栄養管理で、愛犬との幸せな時間を一日でも長く過ごしましょう。
参考文献・情報源
- 米国飼料検査官協会(AAFCO)栄養基準
- 日本ペットフード協会ガイドライン
- アニコム損保「犬に必要な栄養素」
- 共立製薬「ペットの食事学」
- ペット保険PS「犬が食べてはいけない食べ物」

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